電気設備の技術基準の解釈 第231条
特別高圧連系時の保護リレーと自動解列(解釈第231条)
特別高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合は、異常を保護リレー等で検出して、分散型電源を自動的に解列する装置を施設します。検出する異常は、分散型電源の異常・故障と、系統の短絡事故・地絡事故の2つです。
公開日: 2026-10-25 / 最終更新: 2026-10-25 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
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第231条が定めること
第231条は、特別高圧の系統に分散型電源を連系する場合に、異常時に分散型電源を自動的に解列するための装置を施設することを定めています。条文の見出しは「特別高圧連系時の系統連系用保護装置」です。 高圧の連系を扱う第229条に対応する規定で、スポットネットワーク受電方式で連系する場合は第1項の対象から除かれ、第2項が別に定めています。
| 号 | 内容 |
|---|---|
| 第1号 | 分散型電源の異常・故障と、系統の短絡事故・地絡事故を保護リレー等で検出し、自動的に解列する |
| 第2号 | 系統で再閉路が行われる場合は、再閉路時に分散型電源が解列されている |
| 第3号 | 231-1表の保護リレーを、受電点その他故障の検出が可能な場所に設置し、設置相数は231-2表による |
| 第4号 | 受電用遮断器などで解列し、複数の相にリレーを置く場合はいずれかの相の異常検出で解列する |
検出する異常と保護リレーの種類
第1号が挙げる異常は、分散型電源の異常又は故障と、連系している電力系統の短絡事故又は地絡事故の2つです。ただし、電力系統側の再閉路の方式等により分散型電源を解列する必要がない場合は、系統の事故については除かれます。 231-1表は、この異常ごとに使う保護リレーの種類を定めています。
| 検出する異常 | 保護リレーの種類 |
|---|---|
| 発電電圧異常上昇 | 過電圧リレー |
| 発電電圧異常低下 | 不足電圧リレー |
| 系統側短絡事故 | 不足電圧リレー、短絡方向リレー、電流差動リレー |
| 系統側地絡事故 | 地絡過電圧リレー |
高圧連系の第229条と違い、231-1表に単独運転を検出する欄はありません。 どのリレーが必要かは、逆変換装置を用いるかどうかで変わります。
リレーの設置条件と省略できる場合
231-1表の注記は、リレーを省略できる場合と、設置が必要になる場合を、リレーごとに定めています。主な注記は次のとおりです。
| 対象 | 注記の内容 |
|---|---|
| 過電圧リレー・不足電圧リレー(発電電圧の異常) | 分散型電源自体の保護用に設置するリレーで検出し、保護できる場合は省略できる |
| 不足電圧リレー(系統側短絡事故) | 逆変換装置を用いずに連系する場合のうち、誘導発電機を用いるときは設置する |
| 短絡方向リレー | 同期発電機を用いる場合は設置する。電流差動リレーが設置されている場合は省略できる |
| 電流差動リレー | 連系する系統が中性点直接接地方式の場合は設置する |
| 地絡過電圧リレー | 連系する系統が中性点直接接地方式以外の場合は設置する。ただし、電流差動リレーが設置されている場合など、条文が挙げる場合は設置しないことができる |
地絡過電圧リレーが有効に機能しない場合は、地絡方向リレー、電流差動リレー又は回線選択リレーを設置することとされています。 短絡方向リレーが有効に機能しない場合は、短絡方向距離リレー、電流差動リレー又は回線選択リレーを設置します。
この表は注記の一部だけを抜き出したものです。省略できる場合の全ての条件は、条文の231-1表の注記で確認してください。
再閉路時の解列と解列の方法
第2号は、一般送配電事業者又は配電事業者が運用する電力系統で再閉路が行われる場合に、再閉路の時点で分散型電源が系統から解列されていることを求めています。再閉路は、事故でいったん遮断した線路を再び送電することです。 再閉路時の事故を防ぐ装置は第224条が別に定めており、線路無電圧確認装置の記事で整理しています。
解列の方法は第4号が定めています。 第4号イは、受電用遮断器、分散型電源の出力端に設置する遮断器又はこれと同等の機能を有する装置、分散型電源の連絡用遮断器、母線連絡用遮断器のいずれかで解列することを定めています。 第4号ロは、複数の相に保護リレーを設置する場合、いずれかの相で異常を検出したら解列することを定めています。
スポットネットワーク受電方式の場合
スポットネットワーク受電方式で分散型電源を連系する場合は、第2項が、第1項とは別の保護の決まりを定めています。検出する異常は、分散型電源の異常又は故障と、スポットネットワーク配電線の全回線の電源が喪失した場合の単独運転です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 保護リレーの設置場所 | ネットワーク母線又はネットワーク変圧器の2次側で故障の検出が可能な場所 |
| リレーの種類(231-3表) | 過電圧リレー、不足電圧リレー、周波数低下リレー、逆電力リレー |
| 解列に使える遮断器 | 分散型電源の出力端に設置する遮断器又はこれと同等の機能を有する装置、母線連絡用遮断器、プロテクタ遮断器 |
| 全回線で逆電力を検出した場合 | 時限をもって分散型電源を解列する |
| 系統で事故が発生した場合 | 事故回線のプロテクタ遮断器を開放し、健全回線との連系は原則として保持して、分散型電源は解列しない |
この整理で言えないこと
- 個別の連系で、どのリレーが必要か、省略できるかは判定しません。
- 231-2表と231-3表の設置相数と、その注記は扱いません。条文で確認してください。
- 保護リレーの整定値や、系統連系の協議の内容は扱いません。
- 高圧の連系の保護装置は第229条にあり、この記事では扱いません。
- 出力が極めて小さい場合に第231条によらなくてよい例外は、第232条の記事で整理しています。
- 解釈は改正されるため、最新の本文は経済産業省のページで確認してください。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の施設の適否は、所轄の産業保安監督部や電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第231条)です。
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次に知りたいこと:特別高圧連系時の過負荷検出と中性点接地(解釈第230条)、高圧連系時の保護リレーと自動解列(解釈第229条)、分散型電源の線路無電圧確認装置(解釈第224条)