電気設備の技術基準の解釈 第230条
特別高圧連系時の過負荷検出と中性点接地(解釈第230条)
特別高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合の施設要件は、第230条の4つの号で定められています。内容は、過負荷検出装置による出力の抑制、運転制御装置、変圧器の中性点接地工事、接地に伴う対策です。 スポットネットワーク受電方式で連系する場合は、この条文の対象から除かれています。
公開日: 2026-10-25 / 最終更新: 2026-10-25 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
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第230条が定めること
第230条は、スポットネットワーク受電方式で連系する場合を除き、特別高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合に適用されます。条文の見出しは「特別高圧連系時の施設要件」で、高圧の連系を扱う第228条に対応する規定です。
| 号 | 求められること | 適用の条件 |
|---|---|---|
| 第1号 | 過負荷検出装置の情報に基づき、設置者が分散型電源の出力を適切に抑制する | 事故時等に他の電線路等が過負荷になるおそれがあるとき |
| 第2号 | 必要な運転制御装置を分散型電源に施設する | 系統安定化又は潮流制御等の理由で運転制御が必要な場合 |
| 第3号 | 設置者が変圧器の中性点に、第19条第2項各号に準じて接地工事を施す | 単独運転時に電線路の地絡事故で異常電圧が発生するおそれ等があるとき |
| 第4号 | 電磁誘導障害防止対策や地中ケーブルの防護対策の強化等の、適切な対策を施す | 第3号の接地工事により、これらの対策が必要となった場合 |
第1号:過負荷検出装置と出力の抑制
第1号は、系統の変電所の電線路引出口等に過負荷検出装置を施設し、過負荷になったときは、設置者が分散型電源の出力を適切に抑制することを求めています。対象は、一般送配電事業者又は配電事業者が運用する電線路等の事故時等に、他の電線路等が過負荷になるおそれがあるときです。 装置を施設する場所は系統側の変電所で、出力を抑制するのは分散型電源の設置者です。
同じ過負荷を扱う規定として、高圧・特別高圧の連系には第223条の自動負荷制限があります。 第223条は構内の負荷を制限する規定で、第230条第1号は分散型電源の出力を抑制する規定と、手段が異なります。 第223条は自動負荷制限の記事で整理しています。
第2号:運転制御装置
第2号は、系統安定化又は潮流制御等の理由で運転制御が必要な場合に、必要な運転制御装置を分散型電源に施設することを求めています。どのような運転制御が必要かは、条文からは判断できません。 連系する系統の条件によるため、一般送配電事業者又は配電事業者との連系協議で確認する事項です。
第3号・第4号:変圧器の中性点接地と対策
第3号は、単独運転時に地絡事故で異常電圧が発生するおそれ等があるとき、設置者が変圧器の中性点に接地工事を施すことを求めています。接地工事の方法は、第19条第2項各号の規定に準じます。 関連する省令として、条文は第10条と第11条を挙げています。
第4号は、中性点接地工事で電磁誘導障害防止対策や地中ケーブルの防護対策の強化等が必要になった場合に、適切な対策を施すことを求めています。 接地工事の結果として生じる対策を、あらためて義務づける規定です。
この整理で言えないこと
- 個別の連系で、過負荷のおそれや異常電圧のおそれがあるかは判定しません。
- 過負荷検出装置の仕様、運転制御装置の内容、接地工事の方法は扱いません。
- スポットネットワーク受電方式で連系する場合の規定は扱いません。
- 特別高圧の連系の保護装置は次の第231条にあり、この記事では扱いません。
- 出力が極めて小さい場合にこの第230条によらなくてよい例外は、第232条の記事で整理しています。
- 解釈は改正されるため、最新の本文は経済産業省のページで確認してください。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の施設の適否は、所轄の産業保安監督部や電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第230条)です。
まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。
次に知りたいこと:高圧連系時の保護リレーと自動解列の決まり(解釈第229条)、分散型電源の自動負荷制限とは(解釈第223条)、高圧連系時の逆向きの潮流の決まり(解釈第228条)