電気設備の技術基準の解釈 第178条
火薬庫内に施設できる電気設備の範囲(解釈第178条)
火薬庫の中に施設できる電気設備は、照明器具とそれに電気を供給する設備だけです。電路の対地電圧は150V以下で、配線は金属管工事かケーブル工事に限られ、電気機械器具は全閉型にします。
公開日: 2026-10-25 / 最終更新: 2026-10-25 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
運営: 合同会社フューチャープロンプト。AIを活用して作成し、公開前に公式資料と照合しています。誤りのご報告は運営情報へ。
第178条の対象と設備の条件
対象は、火薬類取締法第12条の火薬庫の内部です。照明器具とそれに電気を供給する電気設備を除いて、火薬庫内には電気設備を施設できません。条文の見出しは「火薬庫の電気設備の施設」で、省令の根拠として第69条、第71条が示されています。
| 号 | 項目 | 条件 |
|---|---|---|
| 第一号 | 電路の対地電圧 | 150V以下 |
| 第二号 | 屋内配線・管灯回路の配線 | 金属管工事またはケーブル工事(詳細は次の節) |
| 第三号 | 電気機械器具 | 全閉型のもの |
| 第四号 | ケーブルの引込み | 電気機械器具への引込口で、ケーブルが損傷するおそれがないように施設する |
| 第五号 | 第175条第1項第一号ハ・ホに準じる | 電線と器具は震動でゆるまないよう堅ろうかつ電気的に完全に接続する。白熱電灯・放電灯用の灯具は造営材に堅ろうに取り付ける |
配線の工事方法(第1項第二号)
火薬庫内の屋内配線と管灯回路の配線は、金属管工事かケーブル工事のどちらかです。粉じんの多い場所などでは合成樹脂管工事も選べますが、火薬庫の条文には合成樹脂管工事は入っていません。
| 工事 | 条件 |
|---|---|
| 金属管工事(イ) | 薄鋼電線管またはこれと同等以上の強度を有する金属管を使用する |
| ケーブル工事(ロ) | キャブタイヤケーブル以外のケーブルを使う。第120条第6項の性能を満たすがい装を有するケーブルかMIケーブルを使う場合を除き、管その他の防護装置に収めて施設する |
ケーブル工事では、キャブタイヤケーブルが使えない点が一般の屋内配線との違いです。金属管の厚さなど一般的な決まりは、金属管工事の解説をご覧ください。
火薬庫へ電気を供給する電路(第2項)
火薬庫へ電気を送る電路には、第2項で3つの条件があります。専用の開閉器と過電流遮断器、地絡時の遮断または警報、地中のケーブル配線です。庫内の設備だけでなく、庫の外側の施設も決まっています。
| 号 | 条件 |
|---|---|
| 第一号 | 火薬庫以外の場所に、専用の開閉器と過電流遮断器を各極(多線式電路の中性極の過電流遮断器を除く)に設け、取扱者以外が容易に操作できないようにする。過電流遮断器が開閉機能を有するなら、過電流遮断器だけでもよい |
| 第二号 | 地絡を生じたときに自動的に電路を遮断するか、警報する装置を設ける |
| 第三号 | 第一号の開閉器または過電流遮断器から火薬庫に至る配線はケーブルを使い、地中に施設する |
危険物の場所(第177条)との違い
第177条は危険物や火薬類のある場所に電気設備を施設できる前提で条件を定め、第178条は火薬庫の中に照明以外の電気設備そのものを置けないという点で別の仕組みです。第177条第2項は、火薬類を製造する場所や火薬類が存在する場所を対象にし、第178条に規定する場所は除いています。
| 項目 | 第177条第2項(火薬類のある場所) | 第178条(火薬庫) |
|---|---|---|
| 施設できる設備 | 低圧または高圧の電気設備 | 照明器具とそれに電気を供給する設備のみ |
| 配線の工事方法 | 第1項に準じる。合成樹脂管工事(厚さ2mm以上など)、金属管工事、ケーブル工事が選べる | 金属管工事またはケーブル工事のみ |
| 電圧の条件 | 特別高圧は不可(第3項) | 電路の対地電圧150V以下 |
| 電気機械器具 | 電熱器具以外は全閉型。電熱器具は充電部分が露出しない発熱体で、危険時に自動遮断する装置付き | 全閉型 |
| 供給側の電路 | 規定なし | 専用開閉器、地絡の遮断または警報、地中ケーブル |
危険物と可燃性ガスの場所は可燃性ガスのある場所の電気設備(第176条)、 粉じんの場所は粉じんの多い場所の電気設備(第175条)で整理しています。
この整理で言えないこと
- 個別の建物が火薬類取締法第12条の火薬庫に当たるかどうかは判定しません。
- 火薬庫の構造や貯蔵方法の基準は、火薬類取締法側の話で、第178条では決まりません。
- 第120条第6項の「がい装」の性能と第175条第1項第一号ハ・ホの本文は、条文で確認する必要があります。
- この種の設備の工事に電気工事士の資格が要るかどうかは、電気工事士法で決まり、第178条では決まりません。
- 解釈は改正されるため、最新の本文は経済産業省のページで確認してください。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の施設の適否は、所轄の産業保安監督部や電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第178条)です。
まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。
次に知りたいこと:可燃性ガスのある場所の電気設備(解釈第176条)、トンネル内配線の施設(解釈第179条)、粉じんの多い場所の電気設備(解釈第175条)