電気設備の技術基準の解釈 第111条
高圧屋側電線路はケーブルのみ・支持点間2m以下(解釈第111条)
高圧屋側電線路の電線はケーブルに限られ、展開した場所に施設します。造営材の側面・下面に沿わせる場合の支持点間は2m以下(垂直は6m以下)です。第111条から、施設できる3つの場合、施設方法、接地工事、他の工作物との離隔距離を整理します。
公開日: 2026-10-26 / 最終更新: 2026-10-26 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
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高圧屋側電線路を施設できる3つの場合
高圧屋側電線路は、第111条第1項の三つの場合のどれかに当たるときに限り、施設できます。高圧引込線の屋側部分は、この条の対象から除かれています。 低圧屋側電線路の2つの場合に、「屋外に施設された複数の電線路から送受電する場合」が加わっています。
| 号 | 場合 |
|---|---|
| 第一号 | 1構内等に施設する電線路の全部または一部として施設する場合 |
| 第二号 | 1構内等専用の電線路のうち、その構内等に施設する部分の全部または一部として施設する場合 |
| 第三号 | 屋外に施設された複数の電線路から送受電するように施設する場合 |
「1構内等」とは、条文では1構内、同一基礎構造物とそこに構築された複数の建物、構造的に一体化した1つの建物を指します。
施設方法(ケーブル・展開した場所)
高圧屋側電線路の電線はケーブルに限られます。第2項は、次の各号をすべて満たすように施設することを定めています。
| 号 | 内容 |
|---|---|
| 第一号 | 展開した場所に施設する |
| 第二号 | 第145条第2項に準じて施設する |
| 第三号 | 電線はケーブルとする |
| 第四号 | ケーブルに接触防護措置を施す |
| 第五号 | ケーブルを造営材の側面または下面に沿って取り付ける場合は、支持点間を2m以下(垂直に取り付ける場合は6m以下)とし、被覆を損傷しないように取り付ける |
| 第六号 | ケーブルをちょう架用線にちょう架する場合は、第67条(第一号ホを除く)に準じて施設し、電線が造営材に接触しないようにする |
| 第七号 | 金属製部分などに接地工事を施す(次の節) |
低圧屋側電線路のケーブル工事では、鉛被ケーブルなどを木造以外の造営物に限る条件がありました。 高圧屋側電線路にはその区分がなく、全体を通してケーブルであること、接触防護措置を施すことが求められます。
金属部分の接地工事
管などの防護装置の金属製部分、金属製の電線接続箱、ケーブルの被覆に使う金属体には、原則としてA種接地工事を施します。接触防護措置を施す場合は、D種接地工事です。
- 対象は、管その他のケーブルを収める防護装置の金属製部分、金属製の電線接続箱、ケーブルの被覆に使用する金属体です。
- 防食措置を施した部分と、大地との間の電気抵抗値が10Ω以下である部分には、この接地工事を求めません。
- どちらの種類を施すかは、接触防護措置の有無で決まります。個別の適用は原文で確かめてください。
- 接地工事の種類の考え方は、接地工事のA種・B種・C種・D種の違いで整理しています。
他の工作物との離隔距離
高圧屋側電線路の電線と他の工作物との離隔距離は、水管・ガス管・弱電流電線等とは0.15m以上、その他の工作物とは0.3m以上です。第3項と第4項で、相手によって値が分かれます。
| 項 | 相手 | 離隔距離 |
|---|---|---|
| 第3項 | その造営物に施設される、屋側の他の低圧・特別高圧の電線、管灯回路の配線、弱電流電線等、水管、ガス管またはこれらに類するものに、接近または交差する場合 | 0.15m以上 |
| 第4項 | 第3項の場合を除き、他の工作物(同じ造営物の他の高圧屋側電線、架空電線、屋上電線を除く)に接近する場合 | 0.3m以上 |
第5項により、電線と他の工作物との間に耐火性のある堅ろうな隔壁を設ける場合、または電線を耐火性のある堅ろうな管に収める場合は、第3項と第4項によらないことができます。
低圧屋側電線路・特別高圧との違い
高圧屋側電線路の工事はケーブルだけで、低圧屋側電線路のように5種類から選べません。低圧屋側電線路の5種類の工事は第110条の記事にあります。
特別高圧屋側電線路は第112条の定めで、使用電圧が100,000V以下の場合に限ります。 施設の場合は第111条第1項各号のいずれかに当たることが条件で、施設方法は第111条第2項から第5項までに準じます。 電圧の区分は低圧・高圧・特別高圧の電圧区分で確認できます。
この整理で言えないこと
- 個別の電線路が「1構内等」に当たるか、第111条に適合するかは判定しません。
- 第145条第2項、第67条に準じる内容は、この記事では転記していません。原文で確認してください。
- 高圧引込線の屋側部分、屋上電線路は別の条文で、この記事では扱いません。
- 解釈は改正されるため、最新の本文は経済産業省のページで確認してください。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の電線路の適否は、所轄の産業保安監督部や電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第111条・第112条)です。
まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。
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