電気設備の技術基準の解釈 第145条
メタルラス張りの木造造営物の配線・器具の施設(解釈第145条)
メタルラス張り・ワイヤラス張り・金属板張りの木造の造営物では、管・ダクト・ケーブルの工事と電気機械器具は、メタルラスなどと電気的に接続しないように施設します。がいし引き工事は、絶縁物で覆うなどします。第145条から、がいし引き工事の場合、管・ダクト・ケーブルの工事の場合、電気機械器具の場合の三つに分けて整理します。
公開日: 2026-10-26 / 最終更新: 2026-10-26 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
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対象になる造営物と配線
第145条は、メタルラス張り、ワイヤラス張りまたは金属板張りの木造の造営物に、屋内配線・屋側配線・屋外配線を施設する場合の定めです。第1項では、この条の配線に管灯回路(放電灯の回路)の配線も含むとされています。
第145条は、配線の工事の種類ごとに第1項から第3項に分かれています。 配線の場所の区別(屋内・屋側・屋外)は屋内・屋側・屋外の定義の記事にあります。
| 項 | 対象 |
|---|---|
| 第1項 | がいし引き工事による屋内配線・屋側配線・屋外配線 |
| 第2項 | 合成樹脂管工事、金属管工事、金属可とう電線管工事、金属線ぴ工事、金属ダクト工事、バスダクト工事、ケーブル工事による配線、およびライティングダクト工事による低圧屋内配線 |
| 第3項 | 電気機械器具の施設 |
がいし引き工事の場合(第1項)
がいし引き工事では、電線を施設する部分のメタルラスなどの上面を絶縁性のあるもので覆い、貫通部分は電線ごとに別個の絶縁管に収めます。第1項は二つの号で定められています。
- 第一号:電線を施設する部分のメタルラス、ワイヤラスまたは金属板の上面を、木板、合成樹脂板その他の絶縁性および耐久性のあるもので覆って施設すること。
- 第二号:電線がメタルラス張り、ワイヤラス張りまたは金属板張りの造営材を貫通する場合は、その貫通部分の電線を、電線ごとに別個の難燃性および耐水性のある堅ろうな絶縁管に収めて施設すること。
がいし引き工事そのものの決まりはがいし引き工事の記事にまとめています。
管・ダクト・ケーブルなどの工事の場合(第2項)
管・ダクト・ケーブルなどの工事では、メタルラスなどと、工事に使う金属製の部分とを電気的に接続しないように施設します。第2項は、接続させないものを第一号に、貫通部分の処置を第二号に定めています。
第一号:電気的に接続しないもの
- イ:金属管工事の金属管、金属可とう電線管工事の可とう電線管、金属線ぴ工事の金属線ぴ、合成樹脂管工事の粉じん防爆型フレキシブルフィッチング
- ロ:合成樹脂管工事の合成樹脂管、金属管工事の金属管または金属可とう電線管工事の可とう電線管に接続する金属製のプルボックス
- ハ:金属管、可とう電線管、金属線ぴに接続する金属製の附属品
- ニ:金属ダクト工事、バスダクト工事、ライティングダクト工事のダクト
- ホ:ケーブル工事の管その他の電線を収める防護装置の金属製部分、金属製の電線接続箱
- ヘ:ケーブルの被覆に使用する金属体
第二号:造営材を貫通する場合
金属管工事、金属可とう電線管工事、金属ダクト工事、バスダクト工事またはケーブル工事の電線が、メタルラス張り、ワイヤラス張りまたは金属板張りの造営材を貫通する場合は、次のように施設します。
- その部分のメタルラス、ワイヤラスまたは金属板を十分に切り開く。
- その部分の金属管、可とう電線管、金属ダクト、バスダクトまたはケーブルに、耐久性のある絶縁管をはめるか、耐久性のある絶縁テープを巻く。
- これにより、メタルラス、ワイヤラスまたは金属板と電気的に接続しないようにする。
各工事の決まりは、合成樹脂管工事、金属管工事、金属可とう電線管工事、金属線ぴ工事、ケーブル工事の記事にあります。
電気機械器具の場合(第3項)
メタルラス張りなどの木造の造営物に電気機械器具を施設する場合も、メタルラスなどと器具の金属製部分とを電気的に接続しないように施設します。第3項は、この一点だけを定めています。
ほかの条文から準じられる第145条
第145条は、ほかの条文から「準じて施設する」と指定されることがあります。たとえば、屋内に施設する電線路の第132条第2項は、第145条第1項・第2項に準じると定めています。 低圧・高圧・特別高圧のどれも同じですが、第3項の住宅の場合と第四号の例外は除きます。
屋内電線路の整理は屋内電線路の記事(第132条)にあります。
この整理で言えないこと
- 個別の建物がメタルラス張りなどに当たるか、施工が第145条に適合するかは判定しません。
- 各工事の個別の技術基準(電線の種類、支持点間隔、接地工事など)は、この記事では網羅していません。
- 解釈は改正されるため、最新の本文は経済産業省のページで確認してください。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の施工の適否は、所轄の産業保安監督部や電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第145条)です。
まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。
次に知りたいこと:場所別の屋内配線の工事方法、裸電線を使える場合(解釈第144条)、省令と解釈の違い