電気設備の技術基準の解釈 第218条
IEC 60364規格による低圧設備の施設と混用の禁止
低圧の電気設備は、第218条の表に掲げるJISやIEC規格の規定で施設できますが、同じ電気使用場所で従来の条文と混ぜて施設することは原則できません。従来の条文とは第3条から第217条のことです。混用が認められる例外は2つあり、両方の設備を同じ場所に置くときは表示で識別できるようにします。
公開日: 2026-10-26 / 最終更新: 2026-10-26 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
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第218条で何が選べるか
第218条第1項は、低圧で使用する電気設備について、通常の第3条から第217条の代わりに、218-1表の規格に従って施設する道を開いています。条文の見出しは「IEC 60364規格の適用」で、章は「第7章 国際規格の取り入れ」です。 一般送配電事業者などの電気設備と直接に接続する場合は、事業者の低圧の供給設備の接地工事と整合がとれていることが条件です。
| 項 | 内容 |
|---|---|
| 第1項 | 218-1表の規格で施設できる(第3条〜第217条によらない) |
| 第2項 | 同じ電気使用場所では、第1項の規定と第3条〜第217条を混用しない(例外2つ) |
| 第3項 | 配線用遮断器・漏電遮断器は、218-1表にかかわらず一定のJISに適合すれば使える |
表に掲げられた規格の主な内容
218-1表には、低圧電気設備の基本原則・感電保護・過電流保護・配線設備・接地・検証といったJIS C 60364系の規格と、特殊な場所ごとの第7部の規格が並んでいます。規格によっては「第○節を除く」のように、一部が適用から外されています。
| 規格 | 内容 |
|---|---|
| JIS C 60364-1 | 基本的原則、一般特性の評価及び用語の定義 |
| JIS C 60364-4-41 | 安全保護-感電保護 |
| JIS C 60364-6 | 検証 |
| JIS C 60364-7-722 | 特殊設備又は特殊場所-電気自動車用電源 |
| JIS C 0364-7-712 | 特殊設備又は特殊場所-太陽光発電設備 |
| IEC 60364-7-702 | 特殊設備又は特殊場所-水泳プール及び噴水 |
| IEC 60364-7-753 | 特殊設備又は特殊場所-発熱線及び埋込形暖房設備 |
表の全体は、解釈の第218条で確認してください。規格ごとの制定年は表の規格名の欄に、適用が除外される節は備考欄に書かれています。
第3条〜第217条との混用の禁止
同一の電気使用場所では、第218条第1項の規定(IEC関連規定)と第3条から第217条の規定を混ぜて低圧の電気設備を施設しないこととされています。たとえば、1つの建物の中で、ある回路をJIS C 60364系の考え方で施設し、別の回路を従来の解釈の条文で施設することは、例外に当たらない限り認められません。
混用が認められる2つの例外と表示
混用が認められるのは、変圧器の低圧回路の接地抵抗値が2Ω以下の場合と、第18条第1項の規定により接地工事を施す場合の、いずれかに当たるときです。条文は、この場合に両方の設備を同じ場所に施設するときは、表示などでそれぞれを識別できるようにするとしています。
| 号 | 条件 |
|---|---|
| 第一号 | 変圧器が非接地式高圧電路に接続されていて、その低圧回路に施す接地抵抗値が2Ω以下(両方の設備が別の変圧器に接続されている場合はそれぞれの変圧器) |
| 第二号 | 第18条第1項の規定により、両方の設備の接地工事を施す |
配線用遮断器・漏電遮断器の例外(第3項)
配線用遮断器と漏電遮断器は、次のJISの附属書1に適合すれば、218-1表の規格にかかわらず使えます。電気用品安全法の適用を受けるものは、電気用品の技術上の基準を定める省令を満たすことも条件です。適用を受けないものは、同じJISへの適合が条件です。
- JIS C 8201-2-1(2021)回路遮断器(配線用遮断器及びその他の遮断器)
- JIS C 8201-2-2(2021)漏電遮断器
- JIS C 8211(2020)住宅及び類似設備用配線用遮断器
- JIS C 8221(2020)住宅及び類似設備用漏電遮断器(過電流保護装置なし)
- JIS C 8222(2021)住宅及び類似設備用漏電遮断器(過電流保護装置付き)
遮断器の選び方の基本は漏電遮断器の設置義務と分岐回路の遮断器・電線の太さ・コンセントを参照してください。
この整理で言えないこと
- 個別の設備が218-1表の規格に適合するかどうかは判定しません。規格本文は日本産業規格やIEC規格の原典で確認する必要があります。
- 高圧・特別高圧の設備は、第218条ではなく第219条(IEC 61936-1規格の適用)の対象で、本記事では扱いません。
- この種の工事に電気工事士の資格が要るかどうかは、電気工事士法で決まり、第218条では決まりません。
- 解釈は改正されるため、表の規格の制定年を含め、最新の本文は経済産業省のページで確認してください。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の施設の適否は、所轄の産業保安監督部や電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第218条)です。
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次に知りたいこと:電気設備の技術基準と解釈の関係、接地工事のA種〜D種、低圧幹線・分岐回路などの用語