電気設備の技術基準の解釈 第113条・第114条

屋上電線路:低圧は3通り・高圧はケーブルのみ

低圧屋上電線路は絶縁電線・ケーブル・バスダクトの3通りで施設でき、高圧屋上電線路の電線はケーブルに限られます。展開した場所に施設する場合の造営材との離隔距離は1.2m以上です。第113条と第114条から、施設できる場合、施設方法、他の工作物との離隔距離を並べて整理します。

公開日: 2026-10-26 / 最終更新: 2026-10-26 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

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屋上電線路を施設できる場合

屋上電線路は、条文の定める場合に限って施設できます。低圧は2つ、高圧は3つです。どちらも、引込線の屋上部分はこの条の対象から除かれています。

屋上電線路を施設できる場合(第113条第1項・第114条第1項)
場合低圧(第113条)高圧(第114条)
1構内等に施設する電線路の全部または一部として施設する第一号第一号
1構内等専用の電線路のうち、その構内等に施設する部分の全部または一部として施設する第二号第二号
屋外に施設された複数の電線路から送受電するように施設するなし第三号

「1構内等」とは、条文では1構内、同一基礎構造物とそこに構築された複数の建物、構造的に一体化した1つの建物を指します。

低圧屋上電線路の施設方法(第113条)

低圧屋上電線路は、第2項の第一号(絶縁電線)、第二号(ケーブル)、第三号(バスダクト工事)のいずれかにより施設します。

低圧屋上電線路の施設方法(第113条第2項)
電線主な条件
絶縁電線(第一号)展開した場所に施設する。電線は引張強さ2.30kN以上、または直径2.6mm以上の硬銅線。支持柱または支持台にがいしで支持し、支持点間は15m以下。造営材との離隔距離は2m以上(高圧絶縁電線・特別高圧絶縁電線は1m以上)
ケーブル(第二号)展開した場所で第67条(第五号を除く)に準じ、支持柱または支持台で支持して造営材との離隔距離を1m以上とする(イ)。または堅ろうな管・トラフに収める(ロ)。またはラックに施設し簡易接触防護措置を施す(ハ)
バスダクト(第三号)日本電気技術規格委員会の規格「バスダクト工事による低圧屋上電線路の施設」の要件によるほか、第163条に準じて施設する

第4項は、電線が平時吹いている風等で植物と接触しないように施設することを求めています。

高圧屋上電線路の施設方法(第114条)

高圧屋上電線路の電線はケーブルです。展開した場所に施設する場合は、造営材との離隔距離を1.2m以上とします。低圧のような絶縁電線やバスダクトの選択肢はありません。

高圧屋上電線路の施設方法(第114条第2項)
号内容
第一号電線はケーブルとする
第二号イ展開した場所で第67条(第一号ロ・ハ・ニを除く)に準じて施設し、支持柱または支持台で支持して造営材との離隔距離を1.2m以上とする
第二号ロ堅ろうな管またはトラフに収め、トラフには取扱者以外が容易に開けられない鉄製または鉄筋コンクリート製などの堅ろうなふたを設け、第111条第2項第七号に準じて施設する

第4項は低圧と同じく、植物との接触を避けて施設することを求めています。 第二号ロの接地工事の考え方は、高圧屋側電線路の記事で整理しています。

他の工作物との離隔距離

高圧屋上電線路の電線と他の工作物(架空電線を除く)との離隔距離は、原則0.6m以上です。低圧は電線の種類と相手の工作物によって値が分かれ、113-1表に定められています。

他の工作物との離隔距離(第113条第3項・第114条第3項)
電線路相手と電線離隔距離
低圧電線の種類と相手の工作物の組み合わせごとに113-1表で定められている(この記事では値を転記していません)表による
高圧他の工作物(架空電線を除く)に接近し、または交差する場合0.6m以上

低圧の離隔距離は組み合わせが多いため、この記事では値を転記していません。原文の113-1表で確かめてください。 高圧は、第二号ロ(管・トラフに収める方法)で第124条・第125条に準じて施設する場合に限り、この0.6m以上によらないことができます。

屋側電線路・特別高圧との違い

屋上電線路は建物の屋根の上、屋側電線路は建物の側面に施設する電線路で、条文が分かれています。屋側電線路は低圧(第110条)、高圧(第111条)の記事にあります。

特別高圧屋上電線路は第115条で、特別高圧の引込線の屋上部分を除き、施設しないこととされています。 電圧の区分は低圧・高圧・特別高圧の電圧区分で確認できます。

この整理で言えないこと

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の電線路の適否は、所轄の産業保安監督部や電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第113条・第114条)です。

まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。

次に知りたいこと:高圧屋側電線路の施設方法、低圧屋側電線路の5種類の工事、屋内配線・屋側配線・屋外配線の違い、省令と解釈の違い

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