電気設備の技術基準の解釈 第164条第2項
MIケーブルのコンクリート直接埋込み(解釈第164条第2項)
電線を直接コンクリートに埋め込む低圧屋内配線に使えるのは、MIケーブル、コンクリート直埋用ケーブル、がい装を有するケーブルの3種類です。がい装は、解釈第120条第6項の性能を満たすものに限ります。 コンクリート内には電線の接続点を設けないのが原則で、MIケーブルの構造、がい装の条件、ボックスと接地工事の決まりを解釈から整理します。
公開日: 2026-10-27 / 最終更新: 2026-10-27 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26
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埋め込める電線は3種類
解釈第164条第2項第一号は、電線を直接コンクリートに埋め込んで施設する低圧屋内配線の電線を、次の3種類に限っています。通常のビニル絶縁電線を、管に入れずにコンクリートへ直接埋め込むことは、この項の対象に含まれていません。
| 電線 | 条文上の条件 |
|---|---|
| MIケーブル | 第9条第3項の性能に適合するもの |
| コンクリート直埋用ケーブル | 第164条第2項第一号に名称で挙げられている |
| がい装を有するケーブル | 第120条第6項に規定する性能を満足するがい装を有するもの |
同じ項のその他の決まりは、接続点・ボックス・接地工事です。管に収めて埋め込む金属管工事や合成樹脂管工事は別の条文で、金属管工事の管の厚さ(第159条)で整理しています。
MIケーブルの構造
MIケーブルは、導体相互間と導体と銅管との間に粉末状の酸化マグネシウムなどの絶縁性のある無機物を充てんし、圧延した後、焼鈍した構造のケーブルです。この構造は、解釈第9条第3項第二号に書かれています。第一号は通常の使用状態における温度に耐えることを求めています。
絶縁体の厚さは、9-4表の値を標準値とし、平均値が標準値の90%以上、最小値が標準値の80%以上であることが求められます。 完成品の試験として、空気中で導体と銅管の間などに交流電圧を連続して1分間加えて耐えることも定められています。
| 使用電圧の区分 | 外装の区分 | 加える交流電圧 |
|---|---|---|
| 300V以下 | 外装に防食層を施すもの | 1,000V |
| 300V以下 | その他のもの | 1,500V |
| 300V超過 | 外装に防食層を施すもの | 1,500V |
| 300V超過 | その他のもの | 2,500V |
これは製品が満たすべき性能の規定です。現場で試験を行う決まりではなく、使うケーブルが規格に適合しているかを製品の仕様で確かめる場面で関わります。
がい装を有するケーブルの条件(第120条第6項)
3つ目の「がい装を有するケーブル」は、第120条第6項の性能を満たすがい装があれば、MIケーブル以外でも埋め込めます。第120条第6項は、がい装を次のように定めています。
- 金属管を使用するもの: 2枚の鉄板の間に材料を挟み、管軸と直角の方向の投影面積1m2につき294.2kNの荷重を板面と直角に加えたとき、外径が5%以上減少しないこと
- 金属管以外のもの: 下表の厚さの鋼帯または黄銅帯と同等以上の機械的強度を有するものを、ケーブルの外装または線心の上に設け、全周を完全に覆う構造であること
- 金属製のもの: その金属部分の上に防食層を有すること
| ケーブルの外装または線心の外径 | 鋼帯または黄銅帯の厚さ |
|---|---|
| 12mm以下 | 0.5mm(0.4mm) |
| 12mmを超え25mm以下 | 0.6mm(0.4mm) |
| 25mmを超え40mm以下 | 0.6mm |
| 40mm超過 | 0.8mm |
かっこ内の数値は、絶縁物に絶縁紙を使用したケーブル以外のものに適用します。 第120条第6項は地中電線路の条文の中にある規定で、同じ性能を第164条第2項が引用しています。地中の埋設深さなどは低圧地中電線の埋設深さ(第120条)で整理しています。
接続点・ボックス・接地工事の決まり
コンクリート内では電線に接続点を設けません。ただし、接続部において、ケーブルと同等以上の絶縁性能と機械的保護機能を有するように施設する場合は、この限りではありません(第二号)。
| 号 | 内容 |
|---|---|
| 第一号 | 電線はMIケーブル、コンクリート直埋用ケーブル、または第120条第6項のがい装を有するケーブル |
| 第二号 | コンクリート内では接続点を設けない。同等以上の絶縁性能・機械的保護機能を持つ接続部は除く |
| 第三号 | ボックスは、電気用品安全法の適用を受ける金属製もしくは合成樹脂製のもの、または黄銅もしくは銅で堅ろうに製作したもの |
| 第四号 | ボックスやプルボックスに引き込むときは、水が浸入しにくい構造のブッシングなどを使う |
| 第五号 | 第1項第四号・第五号(接地工事)に準じる |
第五号が準じる第1項の接地工事は、使用電圧が300V以下ならD種、300Vを超えるならC種です(300V超でも接触防護措置を施す場合はD種でよいとされています)。防護装置の金属製部分に省略できる場合の定めもあります。
詳しい条件はケーブル工事の支持点間隔(第164条)で、 接地工事の種類と接地抵抗値は接地工事A〜D種で整理しています。
この整理で言えないこと
- 個別の製品がMIケーブルやコンクリート直埋用ケーブルに当たるかは判定しません。製品の仕様書や規格で確認してください。
- コンクリート直埋用ケーブルの構造や規格は、この記事では扱いません。
- 個別の現場の施設が適合するかは判定しません。
- 解釈は改正されるため、最新の本文は経済産業省のページで確認してください。
場所ごとに使える配線工事の種類は場所別の屋内配線工事の種類を参照してください。
公式窓口で確認する事項
本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の配線の施設の適否は、所轄の産業保安監督部や電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第9条第3項・第120条第6項・第164条第2項)です。
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