電気設備の技術基準の解釈 第172条第2項

劇場・映画館の舞台の配線の条件(300V以下・フライダクト)

常設の劇場・映画館などの舞台、ならく、オーケストラボックス、映写室では、低圧屋内配線・電球線・移動電線の使用電圧は300V以下にします。移動電線やならくの電球線には使えるキャブタイヤケーブルの種類にも制限があり、フライダクトにも別の条件があります。 解釈第172条第2項の各号を表で整理します。

公開日: 2026-10-27 / 最終更新: 2026-10-27 / 診断ルールの確認日: 2026-07-26

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第2項が対象とする場所と配線

第172条第2項は、常設の劇場、映画館その他これらに類する場所に施設する低圧電気設備の決まりです。舞台やならく(舞台の下の空間)など、人や舞台道具が触れるおそれがある場所の配線を中心に、5つの号で定めています。

同じ第172条の第1項はショウウィンドー・ショウケース内の配線、第3項はエレベータ用ケーブルの規定で、別の内容です。

舞台・ならく等の配線の条件(第一号)

舞台、ならく、オーケストラボックス、映写室その他人または舞台道具が触れるおそれがある場所の配線は、使用電圧を300V以下にし、種類ごとの条件を守ります。

舞台・ならく等の低圧屋内配線・電球線・移動電線の条件(第172条第2項第一号)
号対象条件
イ低圧屋内配線・電球線・移動電線使用電圧は300V以下
ロ低圧屋内配線の電線電線の被覆を損傷しないよう適当な装置を施す
ハならくに施設する電球線防湿コード、ゴムキャブタイヤコード、またはビニルキャブタイヤケーブル・耐燃性ポリオレフィンキャブタイヤケーブル以外のキャブタイヤケーブル
ニ移動電線(ホを除く)1種キャブタイヤケーブル以外のキャブタイヤケーブル
ホボーダーライトに附属する移動電線1種キャブタイヤケーブル、ビニルキャブタイヤケーブル、耐燃性ポリオレフィンキャブタイヤケーブル以外のキャブタイヤケーブル

ホのボーダーライトに附属する移動電線は、ニよりも使えるキャブタイヤケーブルの種類が狭くなっています。 ニは1種キャブタイヤケーブルだけを除き、ホはさらにビニルキャブタイヤケーブルと耐燃性ポリオレフィンキャブタイヤケーブルも除きます。

300Vを超える舞台機構装置の配線(第二号)

使用電圧が300Vを超える低圧の舞台機構装置の屋内配線と移動電線は、日本電気技術規格委員会が承認した規格「興行場に施設する使用電圧が300Vを超える低圧の舞台機構設備の配線」の要件で施設します。規格の中身は解釈の本文には書かれていないため、このページでは扱いません。

フライダクトの施設条件(第三号)

フライダクトは、差込み接続器等を多数並列に取り付けた、舞台用の照明設備に電気を供給するためのダクトです。次の3点が定められています。

フライダクトの施設条件(第172条第2項第三号)
号条件
イ(構造)内部配線は絶縁電線(屋外用ビニル絶縁電線を除く)またはこれと同等以上の絶縁効力のもの。ダクトは厚さ0.8mm以上の鉄板(または承認規格「フライダクトのダクト材料」に適合するもの)で堅ろうに製作。内面に突起がなく、内外面にさび止めの措置、終端部は閉そく
ロ(引出し)内部の電線を外部に引き出す場合は、1種キャブタイヤケーブル、ビニルキャブタイヤケーブル、耐燃性ポリオレフィンキャブタイヤケーブル以外のキャブタイヤケーブルを使い、貫通部で電線が損傷するおそれがないようにする
ハ(取付け)造営材等に堅ろうに取り付ける

専用の開閉器・過電流遮断器と接地(第四号・第五号)

この整理で言えないこと

公式窓口で確認する事項

本記事は一般的な制度整理であり、個別案件の法的判定、電気工事の施工・設計、申請書類の作成や提出代行を行うものではありません。 個別の配線の施設の適否は、所轄の産業保安監督部や電気主任技術者などの専門家に確認してください。条文は経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」(第172条)です。

まだ自身の区分を確認していない場合は、回答を保存・送信しない電気工事業区分セルフチェックを使うと、新規開業時の4区分の目安を表示できます。

次に知りたいこと:低圧の移動電線に使えるコード・キャブタイヤケーブル(第171条)、電球線の決まり(第170条)、省令と解釈の違い

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